ペルモビール株式会社

Ryo Nagano(F3)

重度訪問介護や訪問診療などのサービスを使いながら講演家として全国を飛び回っている脳性麻痺の長野さまにとって、相棒と言っても過言ではないペルモビールの電動車いす(F3)と出会ってどのような変化があったのか?支給決定迄の経緯や、活動内容などもお伺いしました。

⻑野 僚(Ryo Nagano) / Try chance代表

お名前とご年齢を教えてください。

⻑野僚と申します。今35歳です。

趣味を教えてください。

コブクロがすごく好きで、いろんなとこに遠征しているっていうところです。あとは元々野球が好きなんですけど、ePARAに出会ったことで、⽇本代表戦を⾒るだけのレベルだったサッカーの⽅にもちょっとずつのめり込んでいきました。

障害について教えてください。

私、⽣まれつきの脳性⿇痺になります。

電動⾞いすに乗り始めたきっかけを教えてください。

⾞いす⾃体が⼩学校 1 年⽣から⼿動の⾞いすに乗り始め、15歳の秋から電動⾞いすになって、これが4台⽬になります。電動⾞いすに乗って、ちょうど20年ぐらいですね。
中学⾼校と同じ特別⽀援学校に通うんですが、⾼校になったら⾃⼒で通学しよう、できるだけっていう⽅針の学校でもあったので、さすがに外の⻑距離はきついなというところと、純粋に⾏動範囲を広げたいというものがありまして電動⾞いすになりました。

中学・⾼校⽣活について教えてください。

中学(特別⽀援学校)に⼊るときにも健常者の集団に馴染めないことを⼩学校で⾃覚していたので、⾃分の意思で特別⽀援学校に⾏きたいって⾔いましたね。

前に乗っていた電動⾞いすについて教えてください。

くくりとしては、普通型の電動⾞いすですね。

どのようにして電動⾞いすをご購⼊されましたか︖

障害者総合⽀援法の⾃⽴⽀援給付(補装具費⽀給制度)ですね。

申請から許可が下りるまでどのくらい時間がかかりましたか︖

申請は東京で⾏ったんですが、申請から判定を下りるまで3ヶ⽉くらいだと思います。

申請で驚いたことはありましたか︖

僕、それまであの普通型電動⾞いすの申請とかしか⾏ったことがなかったので、最初に判定を受けることは知っていたんですけど、出来上がってからもう1回判定を受けるってことを知らなくて、これで駄⽬って⾔われたらどうするんだろうと思いながら受けました。

意⾒書はご⽤意されましたか︖

もちろん。そういうのがないとたぶん電動⾞いすの判定は下りないと思うので意⾒書を出しました。

意⾒書の内容を教えてください。

⾃分で書く書類もけっこうあって、⾝体のどっちに傾くから始まり、どういうシチュエーションで使っているのか、どういう機能が必要なのか、もしくは追加したいのかを書くのに2〜3時間かかったかな。

他の電動⾞いすも試されましたか︖

⽐較はしました。

⾃⼰負担はありましたか︖

⽀給上限からはみ出たところは払っています。

ペルモビールを選んだきっかけを教えてください。

2〜3年前に講演に知り合いがお客さんとしていられしていて、休憩時間がなんかで「⻑野くんは⾞いす変えないの︖」「もうずいぶん年季が⼊ってるね」みたいな話から、「いや、実は変えたいと思ってるんです。」「いや、いい⾞いすあるよ。」そこからです。

どんな座位変換機能が付いていますか︖

リクライニング・ティルト・脚のエレベーション・下腿⻑調整と前傾ティルトも付いています。座⾯昇降機能のみ付いてないです。

どんな場⾯でリクライニングやティルトを利⽤されていますか︖

公園とかでちょっと上を⾒上げたりとか、あと⼀番役に⽴つの映画館ですね。⾞いすのスペースって⼀番前にあることが多いので、⾸が痛くなくなるじゃない、リクライニングして観られるのでありがたいですね。

ペルモビールの良いところを教えてください。

まず静かでかっこいい。機能昨もいろいろある。こんな⾝体の部位ごとに動かせる⾞いすってなかなかないと思うんでね。後ろもけっこうガッチリしているので、安定感、荷物もかけられるし逆に悪いとこ探す⽅が⼤変かなと思います。

ペルモビールの改善してほしいところを教えてください。

振動の部分だけですね。前の⾞いすはけっこう重⼼が低くてゴツくてキャタピラみたいなものだったのもあって、振動はこっちの⽅が来るなっていう、道を⾛っていて点字ブロックとかレンガやコンクリートとか材質が変わっただけでけっこう感じるし、⼯事の道を⾛ると、ガタガタになるように揺れるので⾸から上が結構揺れるなっていうのと、けっこうタイヤもそれで空回りして、たまにとられるそうなときあります。

⼀⼈暮らしをされていますか︖

はい。

⼀⼈暮らしのきっかけを教えてください。

親の説得の部分の後押しが⼀番⼤きかったかな。⼀⼈暮らしをしている当事者はこんなに⽣き⽣きしているんだとか、⼤学4年のときにゼミが⽉曜⽇にあって、ゼミ終わりに友⼈と喋ったりご飯⾷べたりして毎週1回、夜11時とか12時に帰る⽣活が続くと、あれだけ同級⽣の友達を作ってほしいと⾔っていた親がお⾵呂⼊れるのを待っているわけですよ。
帰りが遅いと寝られないって⾔って、1⽇の最後必ず怒られるぐらいだったら、どんどん家出たいなっていう気持ちが4年⽣の4⽉、5⽉、6⽉と進むにつれて⾼まっていったっていう形です。

家はどのように探されましたか︖

⼤学に通っていて、新卒から⼀⼈暮らしをするための家を⾃⼒で探しました。まず話を聞いてくれる、駅近の不動産屋を最寄り駅に限らず、実家⽅⾯の駅に向かって1駅ずつ途中下⾞をして、駅前の不動産屋を巡った結果、たまたま実家の隣駅で、1件、⾼齢者⽤に作った住宅があるけどどうって⾔われて、そこに⼊った感じです。

どんなサービスをご利⽤されていますか︖

訪問⼊浴、訪問⻭科、訪問リハビリを使っていますね。 あとは⾃分で⺠間のスポーツジムを4〜5年前に⼊れてくれるところを探して、マンツーマンのトレーナーが付いて、それは今⾔った3つのサービスとは違って保険は効かないので、かなりの費⽤はかかりますが、そこに2週間に1回通って、1時間のマンツーマンのトレーニング兼⾝体ほぐしを受けています。

⼀⽇の⽣活の流れを教えてください。

朝起きて着替えを⼿伝ってもらったあとは、ペルモビールに座ってパソコン作業したりとかをすることが多いです。そこで本を読んだりとか、スマホでいろんな事をやったりとか、すぐことが家にいる時は多いです。
出かけるときは、いろんなところに顔を出させてもらっています。

主な移動⼿段を教えてください。

そうですね。公共交通で、稀に⾞に乗るときはリフトのタイプしか乗れないので、後部座席にこのままっていうことが多いですね。

ペルモビールでどこまで外出されますか︖

やっぱ関東圏が多いんですけど、ペルモビールに乗ってから⾏ったとこだと、⼤阪・新潟・福岡・広島ぐらいは⾏きましたね。

何かお伝えしたいことはありますか︖

ペルモビールで僕はいろんなところに全国に講演に⾏って、⼦供たちにも⾞いすのイメージを変えられていると思うので、さっき⾔った関⻄・九州だけにとどまらず講演家としては、47都道府県をペルモビールで全国制覇したいと思っているので、僕のSNSなんかもね、⾒かけてもらいながら「今⽇はこいつペルモビールでここにいるんだぞ」っていうのを追っかけてもらえたらなと思います。

これからペルモビールを申請される⽅へメッセージをお願いします。

本当にあのペルモビールに乗ると⾏動範囲広がりますし、ペルモビールをきっかけに友達が出来たりとか、いろんな良いことが起こってくることを僕は実感しているんですが、なので多くの⽅に体験はしてほしいですが、これを⼿に⼊れるまでの過程は正直かなり⼤変なので、⾃分の乗りたいという思いをどこまで貫けるか、そして⾃分の⾝体の状態をどこまでお伝えできるのかっていうのは、皆さんと周りの⽅のトーク⼒というか、分析⼒にも関わってくると思うので、1⼈では難しいという⽅は周りの⽅にうまく協⼒を仰ぎながら、ぜひね、快適なペルモビールライフを掴んでほしいなと思います。

ありがとうございました。

ありがとうございました。